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  変形性膝関節症 (へんけいせいひざかんせつしょう)

  私は顎関節の治療を知るまでは‘膝痛’の治療は不得手でした。首・肩・腰などは痛みのある部位の周辺から治療すると痛みが軽減するのですが、膝痛は軽くならず、難しい症状でした。しかし、顎関節の治療をする間に、不思議と目覚しい効果が出てきたのです。例えば雑誌「安心」'01年7月号に掲載されているNさんのように、夜も眠れないほどの膝の激痛が取れてきたのです。そして顎関節だけでなく、幾つの大切なポイントが見つけられてきたのです。

(1)あごの左右のズレ

 フラついた歩行による膝の負担。

 詳しくはあごの不思議を参照下さい。

(2)足の異常(=内反歩行)

О脚は日本人に多く見られる脚の形で、立つ時や歩行時は下右図に見られるように膝や足首が内反気味になります。
内反の足で歩くと、足のかかと全体で着地するのではなく外側に傾斜して着くので、靴のかかとは外減りし始めます。
それと同じように、膝の関節を構成する大腿骨と脛骨の間に入っている半月円板も、靴のかかとのように減ってきます。O脚や内反の矯正が必要になってきます。
  クリックすると大きな写真になります。

O脚の図
(3)猫背の姿勢

 膝痛の多くの人が猫背で、下を向きながら歩く癖を持っています。背中が丸くなった猫背姿勢は右の図のように骨盤が後傾し、大腿後側の筋肉であるハムストリング群を縮ませます。

 その結果理想的な歩行である踵(かかと)着地の足の母趾
蹴りが出来なくなります。中には足のつま先から着地して歩いたり、すり足歩行の人もいます。膝と関係が深い筋肉である大腿四頭筋は、このような歩行をすると、変則運動を余儀なく強いられるので、正しい筋肉の位置から外れてしまいます。
 
 膝痛を防ぐ運動として大腿四頭筋強化法=膝を伸ばす運動を勧められる事が多いようですが、正しい位置から外れた状態で運動すると、かえって悪化する場合もあります。
猫背下向きの癖となっている原因を除去する事が最初です。

(4)外反母趾

 日本人の足は五本指の中で母趾が一番高いのが普通です。しかし靴下の形状を見ると、一番高いのは中趾辺りになります。その為母趾は内側に引っ張られ、外反母趾の形がつくられるのです。
 特にストッキングの場合は母指が完全に内側に引っ張られる為、外反母趾が作られ易くなります。
外反母趾になると、(2)で説明した内反の足になってしまい、母趾に力が入り難くなります。。
 また外反母趾の場合はすり足歩行がひどくなります。
その結果膝を動かさない歩行となって、膝の血液循環を悪化させ、また膝の筋肉も衰えさせるので、膝痛は取れ難くなります。
 その為雑誌「ゆほびか」'01年8月号のティッシュはさみやテーピングで外反母趾の対処をしてから膝痛治療をする事が大切です。
[治療法]

 今までの治療は膝だけを見ているものが多く、姿勢・歩き方・からだのバランスなど膝にかかる負担を見逃していました。また正しい筋肉の位置での運動も、おろそかにされているのが現状です。
 斎藤治療院ではあごの左右の調整により、バランスと関係する運動神経系を改善します。
つまり誤った筋肉の動きを脳にインプットしてしまった場合、いくら筋肉を調整しても、すぐ元に戻ってしまいます

 あごの調整は誤った情報を消去し、正しい筋肉の使い方を容易にするので、噛み合せやあごの調整は必要です。
その結果、膝の屈曲伸展運動を楽にします。(あごの不思参照)

 また広背筋や僧帽筋マッサージで猫背の防止を図ります
また座位治療によって骨盤の後傾を改善し、大腿・下腿の筋肉を緩ませるのです。

 そして次に立ち方・歩き方を指導します。気功では立禅(たんとうこう)と言って、1〜2時間じっと立っている行法があります。長時間同じ姿勢でいるので、理論に合っていない姿勢や無駄な力が入る事で、その姿勢を維持できなくなります。

 つまり正しい筋肉の位置であり、理想的な筋肉の使い方を、数千年前の先人達は気功と言う方法で学ぼうとしたのです。 簡単に実行できる方法として、膝のお皿(=膝蓋骨)とつま先(=母趾と小趾の間)に合わせるだけで、膝の負担は軽減されます。 そして正しい筋肉の位置での運動が膝の負担を最小限にします。その後はО脚矯正と外反母趾のテーピング矯正などで悪化した症状を軽減していきます。
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    20年前の斎藤匡寿院長

<参考文献>
保健体育「新しい人体論」 日本放送出版協会発行 平沢彌一郎著
日本人体解剖学 南山堂 金子丑之助著

動きの解剖学 Blandine calais-germain 著 仲井 光二 訳者
 




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